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中国経済に関する雑誌記事について

「週刊 東洋経済」や「華南マンスリー」を中心にして

内田真人

2010年7月

はじめに

 これまで参照した中国経済の雑誌記事で研究テーマに照らして重要なものを一覧にした。

 「週刊 東洋経済」などの経済専門誌でも中国経済は取り上げられる。有名な経済学者の解説や連載は参考になることが多い。新聞に比べてデータが多いのも魅力である。また、中国の日本語フリーマガジンも参考になる。例えば、「華南マンスリー」には、稲垣清の「華南経済 千里眼」がある。

 太字は関心のある雑誌記事である。

  1. リチャード・カッツ「中国の”低賃金”は終わりつつあるのか」「週刊 東洋経済 2010年7月10日号」
    →世界銀行:中国のGDPに占める賃金のシェア83年53%→2005年37%”内需不足”
  2. 清水美和「外資系でのスト頻発に「新世代農民工」の不満」「週刊 東洋経済 2010年7月10日号」
    →2010年国務院の定義:@都市生まれの農民工、A農業になじみがない、B戸籍問題が未解決。
  3. 柯隆「格差是正は緊急の課題 注目される「所得倍増論」」
    →労働分配率:アメリカ78%、日本62%、中国40%→富裕層に対する課税が不充分

  4. 阮 蔚「誰が中国を養うのか 自給率維持へ 農業政策を大転換」「週刊 東洋経済 2009年10月17日号」
  5. 野口悠紀雄「The World since the 70's 第50回:外需に依存して成長した日本経済の破綻」「週刊 東洋経済 2009年10月17日号」
  6. 野口悠紀雄「The World since the 70's 第46回:製造業中心国が90年代以降 凋落したのは歴史の必然」「週刊 東洋経済 2009年9月19日号」
  7. 野口悠紀雄「The World since the 70's 第43回:イギリスにおける製造業の縮小と金融業の拡大」「週刊 東洋経済 2009年8月29日号」
    →21世紀型のグローバリゼイション:先進国から先進国への直接投資
  8. 野口悠紀雄「The World since the 70's 第42回:アメリカの産業構造は80年代以降に大きく変貌」「週刊 東洋経済 2009年8月15日--22日号」
  9. 関志雄「力強さ増す 中国の景気回復---金融緩和は早めの転換が必要」「週刊 東洋経済 2009年8月8日号」
  10. 孫田夫「データ不信の払拭狙った統計法の改正が骨抜きに」「週刊 東洋経済 2009年7月25日号」
  11. 鈴木貴元「近づく日中GDPの逆転---縮む日本はどう生き抜く」「週刊 東洋経済 2009年7月18日号」
  12. 陳言「就職難の中国で新卒者10万人が農村に「下放」」「週刊 東洋経済 2009年7月4日号」
  13. 野口悠紀雄「The World since the 70's 第31回:中国で共産主義政権が崩壊しなかったのはなぜか」「週刊 東洋経済」
  14. J.S.ナイ「経済危機が拍車をかける負のグローバリゼイション」「週刊 東洋経済 2009年5月23日号」
    →経済学者:グローバリゼイションとは、世界経済が一体化すること。
  15. 野口悠紀雄「The World since the 70's 第23回:いま問われるサッチャー=レーガン政策の是非」「週刊 東洋経済 2009年3月28日号」
    →サッチャーの「新自由主義」:There is no alternative to market(市場を代替するものはない)
  16. 野口悠紀雄「The World since the 70's 第16回:イギリスの凋落と西ドイツ、日本の躍進」「週刊 東洋経済 2009年2月7日号」
    →高度成長の基本は、農業経済から工業への移行なのである。…中略…なぜ農業国から脱却できなかったかの説明が必要なのである
  17. 稲垣清「華南経済千里眼33里め:「珠江デルタ発展計画」の内容とその狙い(1)」「KANAN MONTHLY 2009年3月号 No.70」
  18. 孫田夫「耕地面積「死守」の国策を老経済学者が全面批判」「週刊 東洋経済 2009年1月24日号」

  19. 西原哲也「焦点:メラミン混入事件で浮き彫りになった 中国生乳業界の構造的問題」「KANAN MONTHLY 2008年12月号 No.67」
  20. 「広州 モデル養成スクール経営者インタビュー 「授業料無料」で夢を追う乙女たちを応援」「KANAN MONTHLY 2008年10月号 No.65」
  21. 稲垣清「華南経済千里眼26里め:改革・開放30年と広東省深セン(2) GDP1万ドル突破の”評価”」「KANAN MONTHLY 2008年7月号 No.63」
  22. 稲垣清「華南経済千里眼23里め:世界の「工場」珠江デルタの終焉? 移転・撤退する外資も増加」「KANAN MONTHLY 2008年4月号 No.60」

  23. 稲垣清「華南経済千里眼17里め:転機を迎える華南ビジネス---加工貿易規制の背景と行方(後編) 終焉の方向にある外資に対する優遇」「KANAN MONTHLY 2007年10月号 No.54」
  24. 陳言「庶民を直撃する食品価格高騰---危うい当局のインフレ不感症」「週刊 東洋経済 2007年9月8日号」
  25. 稲垣清「華南経済千里眼9里め:2007年華南経済の見どころ---地下鉄の普及が華南を変える(前編)」「KANAN MONTHLY 2007年2月号 No.46」

  26. 稲垣清「華南経済千里眼6里め:華南の日系企業---進出件数とその特徴」「KANAN MONTHLY 2006年11月号 No.43」
  27. 「日系企業”高離職率”のワケ 表1:外資系企業離職率調査(2005年) 日系15.1%、欧米6.3%」「KANAN MONTHLY 2006年7月号 No.39」
  28. 稲垣清「華南経済千里眼1里め:華南経済圏と私 ドラスチックに変化した華南」「KANAN MONTHLY 2006年6月号 No.38」

  29. 「「大学は出たけれど」の時代へ 深刻な就職難の解決が急務」「人民中国 2004年7月号」

  30. 「北京就職戦線 若者たちの理想と現実 「高学歴」「男性」「北京戸籍」は無敵」「Super City 北京 2003年1月号」

おわりに

 上記を整理すると閲覧の便利な特定雑誌に偏っていることが分かる。

 今後は、日本の雑誌だけでなく、中国の雑誌も参照していきたい。

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