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アジア経済論6

1996年5月30日

 ニックス 1970年代 ブラジル、メキシコ、ペルー  → 経済成長の失敗
                                                       
 ニーズ    年代 台湾、韓国、香港、シンガポール→ 経済成長の成功

 経済成長→工業化            
 cf.日本においては3つの中国(中国、台湾、香港) や4つの中国(中国、台湾、
   香港、シンガポール)という言い方をすることがある。
   中国大陸ではそのような言い方をしない。

工業化成功の基礎

 工業化率(GNPに占める工業生産額の比重)
 日本、韓国 30%
 中国    40%に近い

工業化成功の基礎となる六つの要素

1)農業生産力
  日本……明治以前から工業基盤を支えられるだけの農業生産力があった
  
2)指導者層
  欧米……下からの革命
  アジア…上からの革命(経済面における具体例「開発独裁」)
      又、企業家精神に富む企業家の存在も重要。

3)教育
  アジアでは教育に熱心
  日本……大学進学率40%
  台湾……年間4000人の博士号取得者
  中国、韓国、台湾は、日本以上の受験地獄

4)インフラ
  
  都市化
  日本……70年代から東京の一極集中
  韓国……70年代から農村からソウル、釜山などの都市への労働力移動
  中国……90年頃から農村から都市への労働力移動。89年の春節に2000万人の
      移動がきっかけ。

5)技術開発
  日本……技術開発力(エリート)+現場での改良(労働者)
  *(日本の場合、労働者の中に大卒者が含まれている)

  他の国…技術開発力(エリート)だけ
      (場合によっては労働者が新しい技術を使いこなせない)

6)資本蓄積
  投資
  ↑
  貯蓄……アジアの国々は消費をせずに貯蓄する  
      日本の貯蓄率30%〜40% → 貯蓄する理由
                  ・ローン
                  ・教育費 など 
      中国 90年代 1元=平均12円
      *年間2000億元の個人貯蓄から95年に6000億元に増加。

産業(傾斜)政策

 現在の日本の産業政策……情報産業、ベンチャー

 日本での産業政策の成功         地域傾斜発展政策 

 韓国、中国…重化学工業重視       中軸都市化→軸性効果

 台湾…………軽工業重視


生産性

 日本 生産性低下 → 人件費(給料)が高い
     ↓
    競争力の低下→ 新技術、高付加価値で競争力の維持(資本集約型産業)

 cf.中国 労働集約型産業でないと失業者を吸収できない(各国の特殊性の一例)

技術移転の問題

 日本は韓国、台湾、中国に技術移転をするべき → 経済格差縮小のため

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