主にFacebookで公表したものです。不条理な死を迎える人が1人でも少なくなるようどうすればいいのか考察してから導かれた個人的な願望をここに整理します。
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問題に直面した場合に過去の事例から対応の手がかりを見つけるのは1つの方法です。 SARSは2003年に中国北京で経験し、約半年程度で収束し、日本に一時帰国することもなく、どうにか乗り越えられました。たまたまそのような個人的な経験があったので、無意識のうちに現在進行中の武漢で発生した新型コロナウイルスの感染による肺炎(以下、新型肺炎と略称)は最悪でもSARSと同程度であろうと思い込んでいたようです。 改めてネット検索をしてSARSについて調べるとSARSは2003年の発生ではなく、2002年11月の発生から2003年7月5日のWHOによる収束宣言まで約9ヶ月でしたし、感染は世界32ヶ国(日本はなし)で8,096名、死亡は774名、致死率は9.6%でした。 一方、新型肺炎は2019年12月から発生しているようで、中国全土の本日(1月27日)までの集計で感染は2,780名(日本における中国人観光客等4名が含まれているかは不明)死亡は81名、致死率は2.9%(WHO予想は3%前後)のようです。 感染しても52名が回復しているようですし、現状の致死率はSARSよりも低いので、冷静に必要な対処ができれば、今回も大丈夫だろうという楽観がありました。 日本語だけでなく、中国語のニュースにも注意すると既に1918年のスペイン風邪(英語でSpanish Ful、中国語で西班牙流感)にも関心が集まっているようです。 スペイン風邪は世界人口が17億人の時代に10億人が感染し、死亡は2,500万から4,000万人とされ、平均的な致死率は2.5%から5%で地域差があったようです。期間は1918年3月から1920年春まで約2年にわたり、3波に分かれて起こりました。 新型肺炎がSARSとスペイン風邪のどちらに似ているのかを考えるのはあまり意味がありません。SARSとスペイン風邪のどちらに似ていても対処できるようにするのが理想です! それから、過去と現在では医療や交通の発展に相違があることも考慮しなけばなりません。 現代の医療が100年前と17年前よりも進歩していることは間違えありません。 しかし、新型肺炎は人類の交通手段が、100年前と17年前よりも進歩していることが裏目に出ています。 問題に直面している私達は、100年前と17年前よりも理性的な対応ができるようになっているのか? その答えはこれから明らかになっていきます!
参考資料:
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CAMUSの”LA PESTE”は、集団的な不条理に襲われた時に人間がどう対処するのかの物語です。 印象に残った部分を下記に引用します。
今回のまとめ:個人がためらいながらも誠実に最善を尽くすことの結果として連帯できることが理想です!
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「アンナチュラル」は、UDIラボ所長の神倉保夫を演じる松重豊さんや脇役のトップが決断を迫られるドラマです。トップは組織を継続させる責任があり、もちろん個人でもあるので、保身もします。しかし、不条理な現実から逃避せずに「賢明な判断」をすることは、トップにとって鼎の軽重を問われる最も重要な役目です! 特に印象的なのは下記のセリフです。
今回のまとめ:どこの国であっても国民が不条理な死を迎えることがない社会が理想です!
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”分からないもの”は怖いので、素人なりに理解しようと努めています。 ”見えない分からないもの(敵)”は、まず見える化(可視化)が重要です。 感染症という”見えない敵”との戦いは、時間との戦いでもあります。 より早く、より簡便に”見えない敵”を補足できるようになりました。 より早く、より正確に感染力(患者1人から感染する人数)を把握することも重要です。 持久作戦は、防戦一方でしたが、ようやく反撃の狼煙をあげられたように感じました。 今は「人」から「人」が話題ですが、もともとは「動物」から「人」でした。 次はぜひ「発生源」の特定をしてほしいです! 「発生源」を特定できないと再発に禍根を残すからです。 今回のまとめ:負けられない戦いなので、”敵を知り、己を知らば、百戦危うからず”!
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2月4日産経新聞朝刊に掲載された比較的小さな記事です。記事からは少なくとも2月2日には外国人の入国拒否を始めたことが分かります。日本政府はもちろん日本人の生命と健康を守るべきなので理解できます。日本における感染を抑制し、不条理な死を迎える人がいないように最善を尽くしてほしいです! 大変残念ながら、本日(2月8日)武漢で新型肺炎に感染された日本人の方がなくなったというニュースが飛び込んできました。中国在住の日本人が新型肺炎で亡くなってしまったことは、同じく中国在住の日本人として大変ショックです。もちろん家族と私が感染しないようにこれまで以上に注意し、また中国や香港や日本でご縁があった方々も感染することがないように願ってやみません。中国政府公表の「全国疫病地図:新型肺炎実情追跡」によれば、本日(2月8日)22時半現在で日本の感染者数は89名で中国国外では最多です。第2位シンガポールの33名に比べてもだいぶ多くなってしまいました。 政治は結果が全てなので、将来の同様なケースの発生に備えて、後日検証が必要です。
今回のまとめ:日本(政府)の対応は中国人民に好印象を与えたようですが、本末転倒になれば...!
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問題に直面した場合に他国の事例から対応の手がかりを見つけるのは1つの方法です。 過去のコラムと重複しますが、下記に再度ご紹介します。 資料1の冒頭にこんな一文があります。 【日本語訳】 (2019年)12月25日前後に私は武漢市の2つの病院で医師看護師(原文は医護人員)が原因不明のウイルス性肺炎に感染した疑いがあり、隔離されたと聞いた。その医師看護師の中には、呼吸科の医師看護師が含まれていたのである。その時、私はこの状況は只事ではないと直感した。 再度資料1の原文で確認しましたが、武漢の50代ベテラン医師は、過去に2003年SARS(原文尊重)、2009年鳥インフルエンザ(中国語で禽流感)及び2012年 甲流H1N1(原文は甲流のみ)の抑制収束にも従事したことがあります。つまり、このように過去の感染症を経験している医師がCOVID-19をこれまでとは違うと直感し、武漢と湖北省の現状は彼女の直感が正しかったことを無数の事例で証明しています。 ちょっと長くなりますが、資料15のポイントは下記です。 【日本語抄訳】 (2019年)12月30日私はある患者の診断報告書を受け取った。書類には”SARSコロナウイルスに対する極めて高い信用度の陽性指標(中国語でSARS冠状病毒高置信度陽性指標)”が検出されたと記載されていた。同級生は皆医師なので、同級生に防護に留意するようリマインドするためにグループチャット内(中国語で群里)に”7例のSARS感染を確認(中国語で確診了7例SARS)”を配信した。配信後に病院の監察科が私に情報源を尋ねた。1月3日公安局(訳者注記:日本の警察に相当)が私に訓戒書に署名させた。 訓戒書に署名をしたが、特に仕事には実質的な影響はなかった。
以前、あの患者を診察した際に飛沫伝染によって感染したようだ。あの患者が(1月)9日に発熱する前は私は特に防護をしていなかったからだ。なぜ診断報告書にSARSのコロナウイルスが検出されたのかと言えば、今回は新型ウイルスで、当時のデータベースではSARSだけが検査結果にもっとも符合していたからだ。 中略 ICUに入る前に1度核酸検査(中国語で核酸検測)をされたが、まだ検査結果が出ていなかった。治療を経て、最近また(核酸)検査が実施されたが、私の核酸は陰性だった。しかし、依然として(私は)呼吸困難だし、動けなかった。 省略 すでにお気づきの方がいるかもしれませんが、上記の武漢の30代医師は李文亮医師です。結果的に李医師は、COVID-19をSARSと誤認しましたが、当時COVID-19は、まだ名前のなかったウイルスでした。しかも李医師が7例の新型肺炎に気づいた際にはすでにそれなりの防護対策を施していたはずです。 武漢で発生した50代ベテラン医師も李医師も初期段階からすでに可能な限りの防護対策を施していた可能性が非常に高いです。それにも関わらず、武漢は、湖北省は、中国は下記の現状です。
幸い中国にも心あるジャーナリズムがありますので、これら医師が中国人民に向けて発した警鐘は、中国在住だった日本人の耳にまで届いたのです。 私は武漢の現場を目撃したわけではありませんが、私の中国在住20年の経験は、只事ではないと直感しました。 またこれは日本にも警鐘を鳴らさなければならないと思い、FacebookとTwitterで情報発信を続けました。 もちろん当初はFacebookとTwitterだけだったので、中国や香港でお世話になった日本人や中国人の方々にお知らせしたい気持ちの方が強かったです。 前置きが長くなりましたが、日本のニュースを見ていると残念ながら中国からの情報に半信半疑の方もおられます。 半信半疑の方々は、昨日(2月13日)湖北省で感染基準が緩和され、湖北省の1日の感染者数が突然に15,152人以上増加した事実をどのように考えるのでしょうか? 私が在住する広東省を例にご説明すると一般的に1月24日から30日までだった春節休みが、最終的に2月9日まで延期され、2月10日から中国式仕事始めを開始しようとしていました。各企業の感染防護を当局が審査して許可をされた企業から随時業務再開しようという広東省経済、更に言えば、今年の中国経済に大きく影響する非常に大事な時期だったのです。中央政府からも速やかに企業が業務再開(中国語で復産復工)できるような発表がなされた時期に水を差すような形で政府公認で感染者数の大幅増加があったのです。中国は社会主義の国ですから、中央政府がその気になれば、感染者数を多く公表しないこともできたはずなのにそうしなかったのです。ここから導かれる可能性は事態はかなり深刻だということです。 今回の問題は感染症対策で、「時間の問題」であることに注意が必要です。 対応が遅れれば、それだけ不条理な死を迎える人が多くなってしまうのです。 ようやく中国政府も実態に近い数字を公表することで本腰を入れてCOVID-19対策に乗り出したと理解しています。 中国在住の私にとっては明るいニュースなのです。 武漢の現状からは下記の教訓が得られます。
日本はCOVID-19が想定外の特性を備えていることも考慮して対応するのが理想です! それから、中国と日本ではいざという時の対応に相違があることも考慮しなけばなりません。 広東省は春節休みを約1週間延長しましたし、学校は基本的に今月全てお休みです。 必要があれば、隔離もどんどん実施しています。 おそらくこのような対応は日本にはできないでしょう。 中国政府の対応は、参考程度にしましょう。 現在中国との口岸(チェックポイント)を一時閉鎖して、中国大陸からの入境者は香港市民も含めてすべて14日間の強制検疫をしている香港の対応は日本にとってより現実的な対応策になりそうです。 もちろん中国の現状から必要以上に悲観的になる必要はありません。 中国と香港の現状に虚心坦懐に学びながら、理性的な対応ができることに期待しています! 今回のまとめ:2020年東京オリンピックを幻にしてはならない!!
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本日(2月15日)産経新聞朝刊に掲載された記事によれば、東京の感染者は7人です。 資料15によれば、中国湖北省武漢市で李文亮医師が2019年12月30日に受け取った報告書には7人(原文は7例)と記載されていました。 幸い日本はすぐに公表されましたので、当局の準備もできているでしょうし、都民も自己防衛が可能です。 また武漢はまだ名前のなかったウイルスでしたが、東京はすでに敵がCOVID-19(新型肺炎)であることが分かっています。 下記のようにCOVID-19(新型肺炎)の研究はどんどん進んでいます。
しかし、油断大敵です。 COVID-19(新型肺炎)の特性はまだすべて明らかになったわけではないからです。 特に東京は人口密度がかなり高いので、注意が必要です。 東京の公共交通機関が著しく発展していることもデメリットになります。 中国の専門家・鐘南山先生は、繰り返しできるだけ外出を控え、大型スーパーとかホテルとか大病院のような密閉空間への立ち入りも極力避けるように助言しています。 中国は武漢を交通遮断し、事前対策をしていました。 それでも中国主要都市の感染状況は下記の通りなのです。
繰り返しになりますが、くれぐれも「人命第一」で、しっかりとした初期対応をお願いいたします!
今回のまとめ:東京の感染抑制がポイントです!
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写真は昨日(2月26日)広州在住の日本人の方が受信したショートメールだそうです。 外国人専門家局(中国語で外国専家局)から発信されていますが、中国就労ビザ等を申請されたことがある方は当局に携帯番号が登録されている可能性が高いです。 よって、広州の外国人専門家局は当該ショートメールを送信できるはずです。 私は深センで中国就労ビザを取得したからか、当該ショートメールは残念ながら、受信できませんでした。 おそらく広州の外国人専門家局の独自判断でしょう。 個人的にはなかなか気が利いた対応で、さすがに広東省の省都・広州です。 すでに将来のビジネスについて心配しているのかもしれません。 今後、中国において重要なのは、引き続きCOVID-19(新型肺炎)を抑制するだけでなく、中国で経済活動をする外国人に対しても(広東省の)拡散状況に改善が見られたことを丁寧に説明することです。 日本人にはきちんと日本語でショートメールを送信してくれたことにも感心しています。 外国人に対しては英語で一律に送信することもできるのに日本人のためにわざわざ日本語に翻訳してくれたからです。 2月6日に中国で「外国人は情報弱者!」であることを紹介しました。 しかし、これから海外に対して感染の改善を発信していくためには自国に滞在する外国人への説明が重要になります。 中国在住者の私が日本に対して情報発信をするのと同様に他の中国在住外国人も本国に情報発信をするはずだからです。 COVID-19の感染抑制に力を入れなければならない日本は今それどころではないかしれません。 しかし、風聞との戦いも考慮すれば、持久作戦になるのは間違えありません。 COVID-19の感染抑制に一息ついた後でもいいので、次にしなければならないことに気づいてもらいたいです。 今回のまとめ:政治的戦略で日本はまだまだ中国から学べることが多そうです!
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図4-1は本日香港から深センに移動した方から提供してもらいました。 深センで閉鎖式(中国語で封閉式)入居者管理をしているマンションに入境する際に確認されたそうです。 自己申告は紙の書類に記入させられ、それとは別に自分のスマホに写真のような画面を表示され、過去15日間の移動記録が全て確認されて、自己申告の正確性がその場でチェックされたそうです。 ちなみに提供者の方は中国移動を使用していたので、写真は中国移動ですが、中国のその他キャリアも選択可能だったそうです。 最近FacebookではV国の女性の方が移動記録の虚偽申告が可能であることを投稿し、話題になったようです。 移動記録を確認するシステムとしてみた場合、性悪説を前提にしたものの方がより確実にチェックできます。 スマホ、或いは携帯電話を持っていない方もいるので、その場合は性善説を前提にした自己申告のみにしか頼れません。 GPSのビックデータを活用すれば、個人の過去一定期間の確認が技術的に可能なのだろうと理解しました。 但し、スマホ、或いは携帯電話を持たずに蔓延地域に行くことができますので、自己申告に署名をさせて、万一後日蔓延地域に行っていたことが発覚し、感染を拡散させてことが明らかになった場合に法的責任を追及できるようにしておくことは必要です。 つまり、自己申告とスマホ等の両方でチェックするのが最善です。 日本でもこの技術が応用可能な場合、すぐに2つのメリットが思い浮かびました。
今回のまとめ:資本主義国では法律やプライバシーが障害になりそうですが、何とか実現できないでしょうか?!
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